大学生の弟と同居することになったのは、単にお金がなかったからだ。
後先考えずに東京の企業を受けたのはよかったけど、
採用された後のことまであたしは考えてなかった。
貯金なんて就職活動で使い果たしてほとんど残っていなかったから、
いざ東京の賃貸物件を探す段になって、途方にくれた。
あんな家賃を毎月払うなんて、あたしには不可能だ。
そんな事情で、東京での生活は
まだ学生の弟の部屋に社会人のあたしが転がり込むという
カッコ悪いスタートになった。
出勤直前、姉弟が熱中した一度きりの玄関立ちバック
ただ、この生活は意外と悪くない。
家賃は折半で、これなら地元とそれほど変わらないし、
それでいて東京の給料は地元とは雲泥の差だった。
近所に意外と安いお店もあるので、
面白いようにお金がたまるのは快感だった。
それに、最初は心配だった弟との生活も、
なかなか楽しかった。
もともと実家で一緒だったわけだし、一緒に暮らすことには慣れている。
それでいて、お互い大人になってからだと、
これまで目につかなかったいろんな面が見えてきて、新鮮だった。
弟も、あたしとの生活は心配もあったみたいだけど、
それなりに楽しそうにしている。
そんな調子で、最初の3か月だけという約束はずるずる伸びて、
結局もう2年ほど、あたしと弟は一緒に暮らしている。
もっとも、2年の間ただ何もなく平穏に暮らしていたのかというと
大嘘になってしまう。
姉と弟という関係とはいえ、男と女だ。
それが一つ屋根の下でずっと一緒なんだから、それは色々ある。
一度だけ、ちょっとした気のはずみでセックスしてしまってから、
あたしたちはたびたび身体を重ねるようになった。
もう少し葛藤があってもよさそうなものだと思うけど、
あたしたちは姉弟そろっていやらしいことが大好きだったし、
意思の力なんてたいした意味はなかった。
両親にときどきごめんなさいって思うくらいだ。
セックスするのは決まって夜。
昼間いろいろ疲れて帰ってくるので、
その疲れをいやすようにいっぱいいやらしいことをする。
挿入もピルを飲んでるからナマだし、そのまま中出しさせて、
そのまま一緒に眠りこけるのがあたしたちの生活パターンだ。
この生活だと、次の朝の目覚めもすっきりしていてとってもいい。
欠点は、休日にちゃんと布団を洗濯しないと、
みるみる部屋に精子の匂いがたまっていってしまうことくらいだ。
居候の身として、それくらいはあたしがしているんだけど、
全然おっくうじゃない。
そんな弟との毎日だけど、
これまでに一度だけ朝にセックスしたことがある。
あたしは朝は弟よりもはるかに起きるのが早い。
前日は中出しさせたまま寝てしまうから
お風呂もしっかり入るし、
身づくろいだってしなきゃいけない。
朝ごはんだって、もちろん抜かないから
自分と弟の分をちゃんと作る。
何より、あたしの仕事は、朝の下準備がわりと大事だ。
下準備とはいっても定時より1時間くらい早く出社するだけだけど、
これをやるかやらないかでその日の仕事の進みが全然違ってくる。
あたしは夜はできれば残業したくないタイプだから、
少ない時間ではあっても、それまで絶対に守ってきた習慣だった。
その朝も、もちろん早出するつもりで、あたしは準備をした。
家を出る時には弟はまだねているのがいつものことなので、
ご飯も食卓の上に用意してある。
身づくろいも済ませ、いつもどおりに玄関で靴を履いていると、
めずらしく弟が部屋から出てきた。
ふだんはあたしがゴソゴソしていても
全然目を覚まさない眠りの深さだから、
この日はたまたまだったんだろう。
とりあえずおはようとあいさつは交わしたけど、
弟はまだ半分寝ぼけているみたいに
目つきも口調もあやしかった。
それでいて、下半身だけはやけに元気だった。
昨日セックスしたままの丸裸。
まだ目をこすってる呑気な様子に似合わず
おち●こが血管をうかせて猛烈に膨らんでる。
昨日中出しさせたときの体液が
まだこびりついているのか、
つんと独特の悪臭がした。
目が覚めたんならシャワーでも浴びれば、と声をかけてそのまま出かけようとしたときだ。
いきなり後ろから伸びてきた手が、あたしのスカートをめくりあげた。
なにしてるのって言ったけど、まだ早いからいいじゃんと頼りない声。
あんたには早くても、あたしにはちょうどいい時間なの。
でも、弟は性格は素直ないい奴だけど、
まだ学生だからか、いまいち社会性がない。
拒否するよりも、弟がパンストの上からあたしの感じるところを
さすりはじめるほうが早かった。
玄関のドアを目の前に、身体がぶるっと震える。
セックスしてきた期間は、これまでの彼氏たちよりはるかに弟との方が長い。
弟はそれほど経験値はないはずだったけど、
あたしの身体に関してだけは、
もう弱い所も知り尽くしていた。
いじられているうちに、どんどん身体はセックスにむけて
準備を整えていき、せっかくの出社意欲も薄らいできた。
気が付いたらパンストまで引き下ろされてしまっていた。
弟のことを、あまりあたしが強く言えないのはこういうところだ。
いやらしいことが絡むと、
普段は考えられることさえ考えられなくなる。
クリト●スを指の腹でいじられているうち、
今日はもう、残業は仕方ないかという気持ちになっていた。
弟はふだんは15分くらいで射精するから、
それくらいで済ませれば、
最低限膣を洗う時間くらいは取れるだろうと、
頭の中で皮算用する。
とはいっても、セックスしたいがための自分への言い訳だった。
立ったまま、あたしたちはセックスを始めた。
戸口でのセックスは、思った以上にドキドキする。
ときどき顔を合わせるお隣のお兄さんが
同居している女性に声をかけて出ていく。
管理人のおばさんが階段のあたりでだれかに挨拶をしている。
その他いろんな住人の人たちの気配や足音が、
部屋のすぐ前をなんども通り過ぎていくのが
手に取るように分かった。
そんな彼らとドア一つ隔てて、
弟と立ったままセックスしているあたし。
そんなことを考えていると、
なんだか感覚がボーっとして来て、
夜のセックス以上に夢中になってしまっていた。
むしろ、今が朝だという感覚さえ
そのうち薄れていき、
最後には時間の感覚がなくなった。
だから、弟が抜かないまま何度も射精していることにも、
気づかなかった。
細かく言えば、おち●こが膣の中で
怪しげな動きをしていることには気づいていたけど、
どうでもよくなっていた。
あたしも何度もイっていて、もっと続けたくて、
15分をとっくに過ぎてることに気づいてなかった。
一度でも朝したことがあれば警戒もしたんだろうけど、
朝の弟があんなに体力が有り余っているなんて。
ようやく弟が動きを止め、呼吸と意識が落ち着いてきて、
あたしは時計を見た。
そして、青ざめた。
15分どころか、丸1時間過ぎている。
準備どころじゃない。
今すぐこのままの格好で飛び出したとしても
ようやくギリギリ。
シャワーを浴びなおす時間なんて、もうなかった。
その場でしゃがんで、
膣内の精子を掻きだせるだけ掻きだすのが
精一杯だった。
何度出したのかわからなかったけど、
指を突っ込んでも、
いくらでも精液が絡まって出てくる。
ボタボタと白い液体が、
玄関口にたまっていく。
でも、そこそこのところで見切りをつけるしかなく、
そのままパンストとショーツを
履きなおして出社した。
その日の仕事は散々だった。
準備をしなかった以上
進行が遅いのは自業自得だけど、
中はいつまでたってもドロドロなままだし、
おもらししたみたいに下着がベトベトに濡れてるのがわかる。
香水を多めにつけたけど、
どれだけごまかせたかは微妙なところだ。
ただ、その日は仕事では怒られたけど、
職場のお局的な存在の人にも特に何も言われなかったから、
多分バレなかったものだと信じたい。
あたしが夢中になったせいもあるから、
弟ばかりを責められない。
結局、もう朝のセックスはきっぱりやめようということで
話はついた。
ただ、あれからあたしは、1時間の早出を
さらに1時間早めて起きることにした。
あたしたちみたいな意思の弱さだと、
またいつ似たようなことになるかわからないし、
もし何もなくても仕事の準備の時間が長くとれるから。
今ではすっかり超朝型人間になっている。
多少起き抜けが眠いけど、健康的なリズムだとは思う。
それに、その分夜弟と早い時間から思いっきりセックスできると思えば、
そんなにつらくない。