「女にはエッチしたくてどうしようもなくなる時期がある」
学生時代、同級生に散々聞かされた言葉だけど、
わたしはそれを信じたことはなかった。
当時のわたしは、エッチどころかオナニーの欲求さえ
ほとんどなかったからだ。
いくら性欲があるのが当たり前と言われたって、
ないものはないんだから仕方ない。
だから友人と話していてエッチの話題になると、
内心ではなんて淫らな、なんて思っていた。
ましてや、カップルが身体の相性が悪くて別れたみたいな話を聞くと、
なんて不純なんだ、とあきれたものだ。
あからさまに反論したりはしなかったけど、
それがわたしにとっての実感とかけ離れていたからだ。
堅物妹は兄とのセックスさえ厭わない性欲全開女に変貌した
ただ、なってみなければわからないものだ。
わたしにも「エッチしたくて仕方ない時期」は突然やってきた。
子供を出産して、何年か経った頃のことだ。
それらしいきっかけも前触れも、何もなかった。
ただ、男性と身体を重ねたくて仕方がない。
自分の中に男性器を挿れてほしくて、落ち着かない。
最初は、夫にできるだけ回数を多くしてもらった。
けれど、いかんせんエッチに興味のなかった時期に出会った相手だ。
当時のわたしの好みどおり、夫は極端に淡泊な人。
セックスへの興味自体が薄い。
こちらから求めれば極力付き合ってくれるようにはなったけれど、
体力的に無理なことも多かった。
それに、セックス自体もただ挿入して、
ゆっさゆっさと機械的に腰を振って、ただ出すだけという感じ。
とてもじゃないけど、わたしは満たされなかった。
なんとか、満足できるエッチを、嫌というほどしたい。
でも、今のままじゃそれは不可能。
焦燥感はどんどん募っていった。
それは、お腹が減って仕方がないときの飢えた感じにも似ていた。
ガツガツするって言葉があるけど、
あれは本当に食欲が語源なのかもしれない。
数か月後、とうとう我慢できなくなったわたしは、たまたま街で声をかけてきた男に、
衝動的に抱かれてしまった。
それがわたしのはじめての不倫で、
もっと言うなら夫以外の男性との初セックスだった。
一度限りの相手だったけれど、夫とは全然違った。
力強いし、何よりわたしを感じさせようという意思が伝わってくる。
挿入されて、本気で悶えたのも初めてだった。
味を占めたわたしは、それからどんどん不倫にのめり込んでいった。
専業主婦で男と知り合う機会はないから、少し離れた町にでかけて、
ナンパ待ちに徹することにした。
やることはたくさんあったけど、子供が幼稚園に入った後だったから、
工夫すれば昼間なら時間は作れる。
相手は最低限選んだけれど、その基準は、
みるからに危なそうな人じゃないかだけ。
これでは、ほとんどの男性は基準に入るだろうし、
事実わたしも相手を選別してるような意識はなかった。
手あたり次第、エッチできる男ならだれでもいい。
そんな感じだった。
口の堅そうで相性がよかった男性に限っては、何度か会ったりもした。
そんなに立たないうちに、わたしの経験人数は数十人単位になっていた。
少し前は夫の身体しか知らなかったのが、嘘のようだった。
兄に抱かれたのも、そんな流れの中でのことだった。
年末に子供を連れて実家に帰省した時、
子供を親に見てもらっている間に
同じように帰省してきていた兄の車で一緒に買い出しに出かけた。
「お前、なんか雰囲気変わったか?」
ひさしぶりに会った兄は、開口一番、怪訝そうにそう言った。
多分、わたしの内面の変化が雰囲気ににじみ出ていたんだろう。
兄とは、昔は折り合いはよくなかった。
兄はわたしと正反対で、昔からかなり度のいった女好きだったから、
わたしは心の中では軽蔑していた。
兄にしたって、わたしはただのお堅い、うっとおしい妹に過ぎなかっただろう。
けど、今は違う。
それに、兄の車に入ったとき、どこか男くさい香りがして、
それだけでグッときた。
そうだ、兄ならエッチも手馴れてるだろう。
もしかしたら、これまでの男性たち以上に感じさせてくれるかもしれない。
この頃には、わたしは不倫には罪悪感を微塵ももっていなかった。
だからといって、兄とのセックスに抵抗を感じなかったかというとそれは違う。
ただ、不倫への罪悪感のなさが、それ以外の行為へのハードルも下げていたのはあると思う。
ごく自然に、わたしは兄をなんとか誘う方法を考え始めていた。
けれど、考えただけ無駄だった。
頼まれた品物を買っている間にも、
兄がどんなエッチをするのかが
気になって仕方ない。
買い物袋をぶら下げて歩きながら、
わたしのスカートの中はもうじわじわと湿り始めていた。
自分が、ここまで我慢できない女になってしまったことを、
すこし情けなくは思ったけれど。
結局、駐車場で車に再び乗りこんだタイミングで、
わたしは兄の唇を奪った。
兄は、信じられないという顔をしていた。
当然だと思う。兄が知ってるのは、
学生時代の、エッチ嫌いのわたしだけなんだから。
けれど、戸惑った顔の兄に、もう一度キスして、
舌を絡ませたら、さすがにわたしの変化を悟ったらしい。
「…お前みたいな奴がなあ…変われば変わるもんなんだな」
「自分でも驚いてるけどね。それで、兄ちゃん、どうかな。わたしと」
「ほんとにいいのかよ。それに旦那、大丈夫か」
「わたしのことなら心配しないで。兄ちゃんには迷惑はかけないから」
「そこまでいうならいいけど」
「じゃ、帰り道どこか寄ろうよ」
「うーん、時間がないだろ、今日は。なんだったら明日にしないか?」
女好きのはずの兄の言葉は、意外なことにわたしよりもよっぽど分別があった。
もっともだ。今日は買出しに来ているんだから。
けれど、わたしは我慢できなかった。
パンストにまで、いやらしいお汁がじわじわ染みてきているんだから。
「じゃさ、車の中でしようよ。ちょっとだけでいいから」
「…」
今度こそ、兄はぽかーんと口を開けた。
どうやら、わたしの変化は歴戦の女好きさえ呆れさせるほどのものらしかった。
わたしには、もうどう思われようが関係のないことだけど。
結局帰り道、海岸の倉庫街に寄ってもらった。
年末の倉庫街にはひとけはなく、
わたしは兄とのセックスを車をギシギシ言わせながら堪能した。
時間がないから、前戯なし、即挿入。
でも、わたしは十分濡れていたし、
兄のセックスは期待通りの腕前だったから、それで十分だった。
ち●この形もよかったし。
あんまりされたことない体位でなんていうのかわからないけれど、
やたらに奥の方まで届く上に、出し入れのたびに敏感な所にいちいち当たる。
わたしは、ひいひい声を上げながら、ち●こをねだった。
あんなに短時間で、何度もイったのははじめてだった。
終わった後、兄が引き抜いたち●こは、
びっくりするほど大量の愛液にまみれていた。
ゴムを外すと、目の前には白い精液にまみれた大きなち●こ。
もう十分イかせてもらった後だったけれど、
見ているとどうしても精液が欲しくなって、
咥えずにはいられなかった。
「…変われば変わるもんだよ、本当に。女ってわかんないわ」
呆れたような兄の言葉を聞きながら、
わたしは兄のち●こをしゃぶり、
兄の尿道にたまっていた精子を、
肺活量の続く限り吸い込み、ごくりと飲みこんだ。